病原大腸菌食中毒

病原大腸菌食中毒

「病原大腸菌食中毒」の症状としては、「腸管出血性大腸菌」の場合は激しい腹痛や下痢、軽微な発熱があります。
下痢は最初水様で後から鮮血便になります。
重症化すると「溶血性尿毒症症候群」を起こすことがあります。
「毒素原性大腸菌」の場合は水様便の下痢や軽微な腹痛、嘔吐などがあります。
「腸管侵入性大腸菌」の場合は粘血便の下痢や発熱、嘔吐、腹痛などがあります。
「その他の病原大腸菌」の場合は水様便の下痢や腹痛の症状があります。

 

 

食中毒の原因菌の潜伏期間としては、腸管出血性大腸菌の場合が3日から7日となっています。
毒素原性大腸菌の場合が12時間から2日となっています。
腸管侵入性大腸菌の場合が2日から3日となっています。
その他の病原大腸菌の場合が2日から6日となっています。

 

 

食中毒の原因食品は家畜などの糞に汚染された食品や食肉、水などとなっています。
原因菌は病原大腸菌です。
病原大腸菌はヒトや動物の腸管の中や自然界に分布しています。
「O157」や「O111」などの腸管出血性大腸菌の場合、ベロ毒素を作りだすため少量の菌でも発症してしまいます。
毒素原性大腸菌の場合、エンテロトキシンという毒素を作りだしてコレラに似ている症状を起こします。
腸管侵入性大腸菌の場合、腸管の中の細胞に侵入をして赤痢に似ている症状を起こします。

 

 

病原大腸菌食中毒の予防方法としては、食品はしっかりと加熱してから食べることです。
食肉などを通じて他の食品が汚染されないように気をつけなければなりません。
調理器具の洗浄や消毒をしっかりと行うことは言うまでもありません。
食品は低温で保管します。
井戸水や貯水槽から水を使う場合には、滅菌処理をきちんと行い衛生管理を徹底してください。