食中毒

食中毒とは?

有害な微生物が入っている飲食物を食べたり、化学物質が入っている飲食物を食べたりしたために起こる健康障害のことを「食中毒」と言います。食中毒の主な症状としては、嘔吐や腹痛、下痢などの胃腸障害が多くなっています。なかには発熱や倦怠感といった風邪に似た症状がでることもあります。

 

昔は、赤痢やコレラなど感染症による胃腸障害などは食中毒とは区別されていたのですが、1999年4月に感染症に関する法律が施行されて変わりました。病院物質がなんであっても飲食によって健康障害が起きた場合はすべて「食中毒」と分類されるようになったのです。

 

ただし食べすぎや飲みすぎ、あるいはビタミンが欠乏したことによる栄養障害によって引き起こされたものや食品中にガラスなどの異物が混入したことによるものに関しては食中毒に含まれません。もちろん熱いものを食べてやけどした場合にも、食中毒には含まれません。

 

食中毒の場合、原因となる飲食物は腐敗しているわけではないので、味も臭いにもほとんど変化がなく食べてもおかしいとすぐに気がつけないのが特徴です。食中毒は、通常人から人に感染していくものではありません。

 

しかし「大腸菌O157」や「ノロウイルス」や「赤痢菌」などの感染力が強いものに関しては感染することもあります。特に体力がない乳幼児や高齢者の場合、食中毒の症状が重症化するため注意しなければなりません。腹痛、下痢、発熱など体調の異変を感じたらすぐに医療機関を受診することが大切です。

食中毒の危険性が高まる5月ごろから調理や食事には注意しなければなりません。
中でも調理してから食べるまでに時間が経過してしまう「弁当」については特に注意しなければなりません。
食中毒にならないために、弁当作りにおいて気をつけるポイントをまとめました。

 

まず弁当箱をしっかりと殺菌しておくことが大切です。
洗剤を使って洗うだけではなく、アルコールスプレーなどをふきつけるなどして殺菌しておいてください。
食器洗い乾燥機などを使い弁当箱をしっかり乾燥させることも大切なポイントです。
弁当を作る前に調理者の手洗いを徹底することは言うまでもありません。
忘れがちなのが調理中の手洗いです。
冷蔵庫から材料を取り出したり、食材を触ったりするだけで手に雑菌がつきます。
その都度手洗いをするようにしてください。

 

 

弁当の中に水分を入れないように気をつけてください。
水分は食中毒の大敵です。
水分がたくさん入っている生野菜などは避けて、茹でたり塩をかけたりして水分を出しておきます。
調理方法にも工夫が必要です。
焼き物や揚げ物などは傷みにくいので弁当に最適です。
煮ものなどは水分が多いので避けたいところですがどうしても入れたいときには片栗粉を加えてとろみをつけるなど一工夫してください。

 

 

キッチンペーパーで煮汁などの水分を軽く拭き取っておくことも有効です。
また弁当の中に殺菌効果のあるものを入れるのもポイントです。
梅干しやニンニク、スパイスなどを入れるといいです。
例えば野菜炒めにはカレー粉のスパイスをいれるとか、炒め物の味付けにニンニクを入れるとか、ご飯の上に梅干しを乗せるだけでも効果があります。
前日の夕食の残りを翌日弁当のおかずに使う場合には必ず加熱しなおしてからいれるようにしてください。
味付けが薄いものは痛みが速いので弁当に入れるおかずは味付けを濃いめにした方がいいです。

 

 

弁当が出来上がってすぐにふたをすると、菌が繁殖しやすい環境になってしまいます。
必ず冷ましてから弁当箱にいれるようにしてください。
熱いおかずと冷たいおかずは隣同士にしないようにしてください。
おかず同士が触れ合って煮汁が移ると傷みます。
おかずはそれぞれアルミカップに入れて触れ合わないようにして入れてください。
デザートとして凍らせたひとくちゼリーを入れるのがポイントです。
保冷剤代わりになりますし、弁当を食べることに溶けてちょうど食べごろになります。

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2013/01/22 10:44:42


スーパーなどに売っている食材だけではなく、「毒キノコ」のように自分で山などから採取してきたものを食べて食中毒になるケースもあります。
毒キノコは自然界にある毒の中でも特に有名なものなので多くの人がその存在を認知しているものです。
毒キノコは自然界に多く存在しています。
しかし現在においてもそのすべてが解明されているものではありません。

 

 

毒キノコを食べて食中毒を起こした時の症状は、腹痛や嘔吐や発汗、幻覚や麻痺などがあります。
症状は食べたキノコによって様々です。
ひどいケースになると毒キノコを食べて死亡することもありますから、十分に注意しなければなりません。
毒キノコは素人が山に行って大量のキノコを採ってきて、安全なものだと思いこんで調理をして食べた人全員があたってしまうというパターンが多いです。

 

 

毒キノコを見分ける方法はありますが、すべてのものに当てはまるわけではありません。
例えばキノコの模様が気持ち悪いものは毒キノコの可能性が高いのでやめたほうがいいなどと言われています。
しかし気持ち悪い模様でも食べられるものはありますし、もちろん毒キノコである可能性も高いのです。
素人にはこの判断は難しいのです。

 

 

つまり素人はキノコを採らないこと、人からもらったものでも安全が確認できないものはむやみに食べないこと、人にむやみにあげないことが大切なのです。
とてもきれいな模様、きれいな形のキノコだから安全だと思いこんで持ち帰り、あとで毒キノコだと知らされたという話もよく聞きます。
図鑑を見て比較したとしても正確な判断は素人には無理です。
どうしてもキノコを採りに行きたいのであれば、専門家に同行を依頼するようにしてください。

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2013/01/21 10:37:53


食中毒になったとき、家庭ですぐにできる応急処置と、どれくらいひどい場合に病院にいった方がいいときの受診の判断基準をあげていきます。
食中毒で最も気をつけることは、脱水症状にならないようにすることです。
食中毒の症状で下痢や嘔吐が続くと、水分が体から大量に出ていってしまい、体が脱水症状を起こしてしまい危険です。

 

 

水やお茶やスポーツ飲料などを飲んで脱水症にならないように予防しなくてはいけません。
また嘔吐物がのどに詰まると呼吸困難や肺炎を起こしてしまう危険性があります。
吐いたものが気管支に詰まらないように横向きで寝かせる必要があります。
この時点で大切なことは、自己判断で下痢止めや解熱鎮痛剤を飲まないことです。

 

 

食中毒の場合、下痢を薬で止めてしまうと、有害な菌が体内や腸内にとどまってしまって症状が悪化する危険があります。
下痢のときなどは、おかゆなど水分のある便と同じくらいの硬さのものを食するといいです。
ただし整腸剤は有効なので飲んでも問題ありません。

 

 

病院にいった方がいいのは、意識障害を起こしていたり下痢がひどかったり、尿がでなかったりするときです。
具体的には1日10回以上の下痢があるとき。
体がフラフラして意識が遠くなっているとき。
尿の量が減ったり、12時間以上でていなかったりするとき。
下痢便に血液が混ざっていたとき。
嘔吐を繰り返していて止まらないときなどです。
このような症状が見られたらすみやかに受診してください。

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2013/01/19 10:42:34


冬場になるとよく耳にするようになるのが「ノロウイルス」による胃腸炎です。
食中毒は夏場の暑い時期になりやすいものという認識が強く、夏場に食中毒を意識して消毒などの対策を行っている人は多いのですが、冬場にする人は少なくなっています。
しかし冬にも食中毒の原因菌は存在しているのです。

 

 

ノロウイルスは冬だけではなく、一年を通して存在していますが特に冬に活性化するため冬場に多くなっています。
ノロウイルスは基本的に食材の中で増殖はしません。
ノロウイルスは人の体の中に入ってから増殖するのです。
感染経路は口からです。

 

 

ノロウイルスによって引き起こされる食中毒の症状としては、激しい下痢、腹痛や嘔吐、発熱などがあります。
発熱はそこまで高くはないのですが、症状が風邪に似ているため、ひどい風邪と勘違いされやすくなっています。
しかし下痢や嘔吐がひどいのが特徴なので医療機関を受診すればきちんと診断してもらえると思います。

 

 

通常3日ほどで回復しますが、回復したあとも体内に菌は残っています。
ですから回復後も周囲への感染の危険があるため、細心の注意を払う必要があります。
ウイルスが飛び散らないようにするのです。
手洗いをしっかりとし調理の際には85℃以上の熱で十分な加熱を行い加熱殺菌することが大切です。

 

 

これらを守ることで感染の危険性がぐっと下がります。
ノロウイルスは少量の菌でも感染してしまうものなので、十分に注意してください。

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2013/01/18 10:41:37


ふぐに含まれている毒が危険であることは多くの人が知っていることだと思います。
実際にふぐの毒によって食中毒を起こして死亡した人もいます。
ふぐには「テドロトドキシン」という毒があります。

 

 

この毒は、人を殺すほどの威力がある非常に強い毒の「青酸カリ」よりもさらに強いもので、その威力は青酸カリの1000倍もあると言われています。
しかしこれはふぐの種類によって違います。
一般的にふぐが産卵の時期になると最もその毒性が強くなるそうです。
ふぐの毒はとても熱に強いので煮沸したとしても、食中毒の危険性がなくなることはありません。

 

 

ふぐの毒による食中毒の症状としては、口や舌の麻痺があります。
特徴として症状がでるまでの時間がとても早いことがあげられます。
他にも頭痛や吐き気、次に言語障害や呼吸困難などの症状が出てきます。
死亡することもある大変危険な毒です。

 

 

ふぐの中毒に気が付いたら、少しでも早く毒を体外に出すことが大切です。
ふぐの毒にやられないための予防方法は、単純なことですが素人が調理しないことです。
ふぐを調理するには、きちんとした専門の調理師免許が必要となります。

 

 

ふぐの職人が調理した場合でも、ごくまれに毒が残っていることがあるくらい難しいもので素人には到底できるわけがありません。
ふぐの食中毒は毎年のように起きています。
しかしそれらの多くは素人が調理したものなのです。
ふぐに関しては決して素人が買って調理することがないように注意してください。

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2013/01/17 10:40:47


ジャガイモの芽にも毒があり、食中毒を引き起こす原因となることはよく知られていることだと思います。
小さいときに学校でジャガイモの芽に毒があることは学んだと思います。
ですから誤って食べてしまい食中毒になったという話はあまり聞いたことがありません。
毒はジャガイモの芽の部分だけではなく、緑色になっている部分にも含まれていますから注意しなければなりません。
ジャガイモを買うときには、よく成長しているものを選ばなければなりません。

 

 

ジャガイモによる食中毒がよく起こるケースとして、個人が家庭菜園などで栽培したもので中毒を起こす場合が多くなっています。
ジャガイモによる食中毒の症状として、腹痛や嘔吐や下痢などがあります。
意識障害が起こる可能性もあります。
症状は食べてから数時間で発症するので、ジャガイモが原因であると特定しやすいと思います。

 

 

ジャガイモの毒にやられないための予防方法としては、調理する際にジャガイモの芽を取り除くことです。
誰もが注意してやっていることとは思いますが、「深く」取り除くことがポイントなのです。
そしてジャガイモの皮は厚めにむくようにしてください。
緑色になった部分が残ることのないようにしっかりと取ることが大切です。
成長が十分ではないジャガイモは食べないようにしたほうがいいです。

 

 

ジャガイモの保管については、日光があたらない場所で行うようにしてください。
ジャガイモの芽が成長しないようにするための工夫です。
買ってきたものはあまり長期間保管することなく早めに食べることも大切です。
ジャガイモは普通に調理していれば特に問題ありません。
しかし芽の部分についてだけは絶対に残さないこと、これが基本です。

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2013/01/16 10:39:33


自分で採った食材で食中毒の危険があるものとして「貝毒」もあります。
有名なものとして「カキ」などによる食中毒の原因も貝毒です。
しかしこれはカキなどの貝自体に毒があるわけではありません。

 

 

海水の中にいる有毒なプランクトンを貝が食べてしまい、その二枚貝を食べることで人も食中毒を起こすのです。
貝毒の原因となる有毒なプランクトンの発生時期は、海水の温度が14℃くらいになるころ、つまり4月の中旬から下旬にかけて多くなっています。
主にカキ、ハマグリなどが感染源となります。

 

 

貝毒による食中毒の症状としては、麻痺や下痢となっています。
麻痺性の毒の場合、食後30分以内にめまいや手足のしびれが現れます。
重症の場合は呼吸困難になり死亡することもあります。
下痢性の毒の場合、食後1時間から2時間程度で下痢や嘔吐などの症状が現れます。

 

 

貝毒が発生した場合、メディアで報道されるため発生地域に赴いて自分で二枚貝を採らないように気をつけてください。
カキの産地である広島などの場合、貝毒への検査体制が整っています。
そのため基準時異常のものは販売されないので市場に貝毒が広まることはありません。
しかしながら自分で採った貝は自己責任となります。

 

 

責任が持てないものを調理して口にするのはやめたほうがいいと思います。
どうしても食べるのであれば、十分に注意して調理する必要があります。
あくまでも自己責任です。
他人に食べさせる場合にも十分注意してください。

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2013/01/15 10:38:51


三大原則の1つ「殺す」は食中毒の基本です。
食中毒の原因となる菌をやっつけることは、食中毒にならないために大切なことです。
基本的には菌がついていると思われるものは加熱して殺菌するというのが大原則となってきます。

 

 

「カキ」などは生で食べる料理方法があります。
しかし生で食べることによって食中毒の可能性も高くなります。
そのためできることならば加熱して食べた方がいいので、「カキフライ」などにするといいと思います。
確実に食中毒を避けるためにはそれがベストな方法です。

 

 

加熱の基本として、中心部までしっかりと火を通さなければなりません。
75℃以上の熱で1分以上加熱することが必要です。
残り物の食材を使って調理する際などにもしっかりと加熱することが大切です。

 

 

調理器具についても菌を殺すためにしっかりと消毒をしなければなりません。
熱湯をかけて煮沸消毒したり、漂白剤を使って殺菌したりして工夫しなければなりません。
しかしながらすべての食品が加熱できるわけではなく、加熱できる食材、料理は限られています。
そして食中毒の原因となる菌の中にも、熱に強いものがあります。

 

 

その場合いくら十分な加熱処理を行っても、食中毒の危険性が消えないので安心できません。
こういった食材の場合は、食べること自体を避けるか、より新鮮な食材を確実に使うようにするかなど対策を考えるしかないと思います。
どうしても食べたければせめて食中毒が多く発生する時期だけでも避けてみるのがいいと思います。

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2013/01/12 10:36:55


食中毒の予防のため、大原則として消費期限を守ることがあげられます。
先ほども述べましたが、食中毒にならないためには腐ったものは口にしないことです。
つまり消費期限が過ぎたものは口にしないということです。
基本的にすべての食材には消費期限が設定されており、パッケージなどに表示されています。

 

 

消費期限とは、その食材をおいしく食べることができる期限を知らせているものです。
可能な限りその期限内ですべてを食べきることが大切です。
どうしても期限内に食べきることができない場合には、残念ながら廃棄処分するしかないのです。
消費期限を過ぎた食材はものによっては、期限が過ぎたら即腐り始めるものがあります。

 

 

食材の中で菌が繁殖を始めるからです。
期限が過ぎると鮮度も落ちるので当然味も落ちてしまいます。
食べてもあまりおいしくはないですし、まして食中毒になる危険性もでてくるわけですから無理して食べる価値はないのです。

 

 

注意しなければならないのは、レトルト食品の消費期限です。
レトルト食品などの場合、表示されている消費期限は未開封の場合のものが記されています。
つまり一度開封してしまったものは、数日以内に食べきらなければいけないということです。
一度開封したものは、外気に触れるので細菌にも触れることになってしまうのです。
レトルト食品以外の消費期限が1年以上ある食材においても同様のことが言えます。

 

 

たとえ真空パックされていて消費期限が長めのものだとしても、開封したら同じことです。
消費期限を管理することはとても大切なことです。
しかしながら表示だけを信じることはやめてください。
開封したものや一部使い始めた食材に関しては、長くても3日以内にすべてを使い切らなければいけないということです。

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2013/01/11 10:35:49


食中毒への基本的な対策としては、腐ったものは口にしないということです。
基本的なことなので、食中毒を心配してというよりも一般的に口にしないのが当たり前だと思いますが、中にはちょっと期限が過ぎたくらいのものなら大丈夫と口にしてしまう人や腐りかけた方が熟していておいしいという人がいます。

 

 

このような考え方をしている人が、食中毒になりやすく最も危険な人なのです。
食中毒を防ぎたければ、食材の扱いに何よりも注意を払うことが大切です。
調理器具も同様に取り扱いに十分な注意が必要です。

 

 

肉を切った調理器具を洗浄することなくそのまま次の食材で使うとどうなるでしょう。
肉についていた菌が別の食材にもついてしまうことになります。
ましてその別の食材を加熱調理するのならまだマシですが、サラダなどそのまま生で食べるものであったならば大変危険です。

 

 

さらに調理器具が不衛生な状態で使われることもかなり問題です。
調理器具を洗わずに放置する人はなかなかいないと思いますが、魚や肉などで使った後は通常の洗浄だけではなく特に入念に洗う必要があります。
洗剤を使って洗った後に余裕があれば熱湯をかけて煮沸消毒するのがベストです。

 

 

食中毒の危険はどこに潜んでいるかわからないのです。
食中毒の原因となる菌を目で確認することはなかなか難しいことだからです。
食中毒の症状がでてしまうとかなり苦しい目にあわなければなりません。
日頃から食中毒にならないように、しっかりとした対策をしておくことが大切なのです。

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2013/01/10 10:34:48


家族が食中毒になった場合の対応については先に述べた通りです。
それでは自分自身が食中毒になってしまった場合はどのように対処したらいいのかまとめてみます。

 

 

自分が食中毒になった場合、とりあえずは医療機関を受診するようにしてください。
症状があまりにひどい場合は、自分で病院に行くことも難しくなるので救急車を呼ぶこともあると思います。
あるいはさらに重篤でまったく身動きがとれなくなった場合、救急車を呼ぶこともできないかもしれません。
例えばふぐの毒にやられてしまった場合には、呼吸困難になってしまうことがあるので身動きがとれなくなります。
ですからふぐなどの猛毒があるものに関しては決して一人で調理しない、一人で食べないようにしてください。

 

 

食中毒の症状が比較的軽めで自宅で治療すれば大丈夫だと判断した場合、二次感染があることを知っておいてください。
つまり自分の菌を周囲に撒き散らして家族などに迷惑をかけてしまう可能性があるということです。
迷惑をかけないようにするのであれば、基本的には隔離してもらうのが一番いい方法だと思います。
周囲に迷惑をかけないためにも、一刻も早く治さなければなりません。

 

 

食中毒になった場合、余計な薬は飲まないようにしてください。
下痢がひどいからといってすぐに下痢止めの薬を飲んでしまうと、体内に菌がいつまでもとどまってしまうことになります。
食中毒の場合、下痢症状はそのまま放置して、しっかり水分を補給することが大切なのです。
脱水症状を起こすことが一番怖いことなのです。
ですから食中毒になった場合、水分補給が最も大切なことになります。
自宅で治療する場合、治療にはある程度限界がありますから、症状が治まらなければすぐに医療機関を受診することが大切です。

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2013/01/09 10:34:02


食中毒は季節ごとに現れるものが違います。
ジメジメとして菌が発生しやすいということで梅雨時に食中毒が多く発生するようなイメージがありますが、実際には違います。

 

 

6月ごろから食中毒は徐々に増え始めて、最も多くなるのは7月から10月にかけてとなっていて、やはり一番暑い時期の8月に最も多く発生します。
夏場に起こる食中毒には、腸炎ビブリオやサルモネラ球菌、腸管出血性大腸菌「O157」や黄色ブドウ球菌などがあります。

 

 

カンプロバクターの食中毒は6月から9月に多く発生しています。
これらすべての食中毒細菌は気温が高くなる夏場に食品の中で分裂を何度もして増殖をして食中毒を起こす原因となるのです。

 

 

食中毒は梅雨時から初秋が発生のピークとなっていますが、冬場になっても発生する食中毒もあります。
冬場の代表的な食中毒としては「ノロウイルス」があります。
ノロウイルスは2枚貝、主にカキなどに多く含まれています。
水や果物や刺身やサラダなど加熱していない食品でいままでノロウイルスによる食中毒が起きています。

 

さらにウイルスに感染した人の手を通して他の人に感染する2次感染もあります。
人から人に感染する場合には、吐いたものを処理したり、おむつを処理したりした場合に手にウイルスが付着し、それが手を通じて口に入ることで感染する例が多くなっています。
ノロウイルスはほんの少しのウイルスでも感染して、人の腸の中で増殖していき、それが食中毒となって現れるのです。

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2013/01/08 10:33:17


もしも家族の誰かが食中毒になってしまったら、すぐに正しい処置をして対応しなければなりません。
食中毒の症状がひどいときにはすぐに医療機関を受診するべきです。
しかし軽い腹痛や下痢などの場合は家庭で治療すればいいこともあります。
家庭で対応するときにどのようなことに気をつければいいのか考えてみます。

 

 

食事についてですが、可能な範囲でいいので栄養のあるものを食べさせるようにします。
食中毒の場合、腹痛や下痢などの症状があるのであまり食べることができないかもしれません。
特に下痢症状がひどい場合には食べたものがそのまま排出されてしまいますが、その分栄養のあるものをしっかりと体に補給する必要があるのです。

 

 

食事を食べることが難しい場合には、水分をしっかりと与えてください。
これは下痢によって排出された水分を体に補給する必要があるからです。
体から水分がなくなると脱水症状を起こしてしまいます。
そうなることが一番危険なのでしっかりと水分だけでも補給してあげるようにしてあげてください。

 

 

他には患者の使う食器や衣類などに関しても取り扱いを慎重にしなければなりません。
一番いいのは使い捨てのものを使うことです。
無理ならば患者が使ったものをきちんと洗い消毒する必要があります。
患者と接するときには、看病する側もマスクをして周囲への感染を最小限にするようにしてください。
もちろん患者と接する前と後はしっかりと手洗いをする必要があります。
洗った手を拭くタオルも分けた方がいいです。

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2013/01/07 10:32:33


家庭だけではなく、食中毒を予防するにはまず食品を取り扱う従事者にもきちんと衛生管理を徹底してもらわなければなりません。
食中毒を出さないために徹底すべき衛生管理のポイントを紹介します。

 

 

業者が食材を保管する際のポイントです。
食材が入荷したらすぐに検品をして、食材の個数やキズ、期限などをチェックします。
食材の受入日を記入してすぐに適切な温度で保管します。
保管の際には食材の種類別にきちんと棚を分けて整理整頓しておきます。

 

 

ダンボールに入っている食材は、コンテナやバットなどに移して保管するようにします。
口に入るものなので商品を床に直置きしないようにしてください。
消費期限、受入日などをきちんと管理して、先入れ先出しを徹底してください。
食材を保管している冷蔵庫や冷凍庫などは温度チェックを定期的に行い記録として残しておくことが必要です。
温度計の表示との差異もチェックして、実際の温度との差異も記録しておきます。

 

 

調理する際のポイントです。
調理する前には衛生的な手洗いをしてください。
野菜はしっかりと洗って除菌を行ってから調理するようにしてください。
魚介類は真水で洗い流しビブリオ菌などを退治します。
加熱調理の目安として中心温度が75℃で1分以上となっていますから十分に加熱してください。
冷凍したものを解凍する場合には、流氷か冷蔵庫内でするようにしてください。
調理する際の器具である、まな板や包丁は食材によって使い分けるようにしてください。
使う前にアルコールで除菌するといいです。

 

 

保存する際のポイントです。
冷たくするものは10℃以下で冷たく、温かくするものは65℃以上で温かい状態にして保存しておきます。
保存するときには必ずふたやラップなどを使うようにしてください。

 

 

食中毒をださないために、食材を取り扱う業者が気をつけなければならない衛生管理。
続いては、従事者の衛生面についてです。
家庭の調理者同様に、業者で食材を取り扱う従事者自体の衛生管理も徹底していなければ、食中毒の菌が付着して食材に入り込んでしまう危険性があります。

 

 

個人の衛生面についてポイントを紹介します。
衛生的な手洗いをすること。
イヤリングやピアス、時計やネックレスやブレスレットなど装飾品は仕事の前にはずしておくこと。
爪は短く切っておくこと、当然のことながらつけ爪やマニキュアは禁止です。
制服はいつもきれいで清潔なものを使うこと。
髪の毛は三角布や帽子などの中にきちんと入れておくことです。

 

 

手に傷があったり、下痢などの症状があったりする場合は、事前に会社に申し入れをして調理に従事しないこと。
月に1回は検便を提出することです。

 

 

次に調理器具の衛生面について紹介します。
調理器具は正しく洗浄して除菌するようにしてください。
人によってやり方が違わないようにきちんとマニュアル化して徹底をはかるようにしてください。
まな板やふきんなどは毎日除菌して、漂白をして清潔な状態にしておいてください。
食品に直接触るふきんは必ず新しいものを使うか、除菌済のものを使うようにしてください。
調理器具を洗浄して除菌したら清潔な場所に保管しておいてください。

 

 

正しい洗浄と除菌のポイントです。
適度な温度の湯を使い洗浄すること。
最初に下洗いをして取れる程度の汚れを落としておきます。
次に汚れの具合にあった洗剤を使って洗います。
最後に漂白剤やアルコールなどを使って除菌、漂白を行います。

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2012/12/28 10:31:12


食中毒の予防で大切なことのひとつに「手洗い」があります。
手洗いはただ手を洗えばいいというものではありません。
衛生的な手洗いをしなければなりません。
食品衛生の基本は「手洗いに始まって手洗いに終わる」のです。
衛生的な手洗いの方法について説明します。

 

 

衛生的な手洗いというのは、石鹸をつけて手を洗って、拭いて、殺菌消毒するという3段階です。
手洗いにはレベルがあります。
細菌をどれだけ除去できるのかによって3つのレベルに分けられます。

 

 

1つ目は「日常的な手洗い」です。
日常的に行う手洗いでは、皮膚の表面にいる「菌」しか除去できません。

 

2つ目は「衛生的手洗い」です。
衛生的な手洗いをすれば、皮膚の深層部分の浅い位置にいる常在菌を除去することができます。

 

3つ目は「手術時手洗い」です。
これは医師が手術を行う前にするレベルの手洗いで、皮膚の深層部分すべてにいる常在菌を除去することができます。
通常、食中毒を防ぐために調理者は2つ目の「衛生的手洗い」レベルまでは行う必要があります。

 

 

手洗いを行うタイミングとしては、調理や下準備などを始める前、ごみなど汚れたものを触ったとき。
トイレの後、食材を変えるたびに行う必要があります。
手洗いの際、指先や親指など洗い残ししやすいので特に注意して行う必要があります。
食品をきちんと冷蔵保管して、きちんと加熱処理しても肝心の調理者の手に菌が付着していたのではなんの意味もありません。
手洗いは基本です。
しっかりと行うように心掛けてください。

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2012/12/27 10:30:17


食中毒はレストランやホテルなど飲食店で起こるといったイメージがあります。
しかし家庭でも食中毒の危険性は大いにあるのです。
大切な家族の健康を守る大切な家庭の食事を安全に食べることができるようにきちんと対策をしなければなりません。
家庭でできる食中毒の予防方法を紹介します。
特に初夏から晩秋の気温が高くなる時期に注意してください。

 

 

「買い物」での注意点です。
生鮮品を購入するときには必ず期限などを確認して、極力新鮮なものを選ぶようにしてください。
冷蔵保管や冷凍保管が必要なものに関しては、買い物の最後にするようにしてください。

 

 

「保管」についての注意点です。
冷蔵や冷凍が必要な食品については、買い物をしたらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に保管するようにしてください。
目安温度としては冷蔵庫が10℃以下、冷凍庫がマイナス15℃以下となっています。
冷蔵庫の中で肉汁などが他の食品につかないように、容器は別にしておいてください。
冷蔵庫や冷凍庫の中に物を詰めすぎないように注意してください。
全体の7割程度の量がベストです。

 

 

「下準備」についての注意点です。
作業の前には必ず手洗いをしてください。
肉や魚や卵などを触ったあとには必ず手洗いをしてください。
生の肉や魚を切った包丁、まな板を使って他の食品を切らないようにしてください。
生のものを切ったらすぐに洗浄してください。
熱湯をかけると消毒効果があります。
袋やラップされている野菜なども必ずしっかりと流水で洗うようにしてください。
冷凍食品を解凍するときには、使う分だけにして冷蔵庫の中に入れておいてゆっくりと解凍するか、電子レンジで解凍してください。
包丁やまな板、たわしやふきんなどは定期的に消毒をしてください。

 

 

家庭でしっかりと行ってほしい食中毒の予防方法。
続いては「調理」についての注意点です。
調理をする前には必ず手洗いをしてください。
加熱調理する食品に関しては、十分な加熱を行ってください。
中心の温度が75℃で1分以上は加熱するのが目安です。
調理を中断するときには、必ず冷蔵庫で保管してください。

 

 

「食事の時」の注意点です。
食事をお皿に盛りつけるときには清潔な手で行ってください。
さらに盛りつけに使う器具は清潔なものを使い、盛りつける食器も清潔なものにしてください。
食品を長時間室温で放置しないように気をつけてください。
「O157」などの場合、室温にしておくとたった15分くらいの間に食中毒の原因菌が2倍以上に増殖します。

 

 

「残った食品」についての注意点です。
残った食品は保存容器に入れて冷蔵庫に入れてください。
このとき浅い容器を使った方が、食品が速く冷えます。
残った食品を保存しておき、後から食べる場合もしっかりと加熱するようにしてください。
食中毒が発生しやすい暑い時季には時間が経過しすぎてしまった食品や、少しでも怪しいと思うものは思い切って捨てることが大切です。

 

 

これらの食中毒を予防するポイントは、食中毒予防の三原則である「付けない」、「増やさない」、「殺す」からなっています。
簡単な予防方法ですからしっかりと守って食中毒から身を守ってください。
買い物から後片付けまで家庭の中でできる食中毒の予防方法はこんなにもあるのです。
基本は清潔に、素早く、低温で、加熱をしっかり、当たり前のことを確認しているだけです。
難しく考えずにまずは実践してみることです。

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2012/12/26 10:29:10


「病原大腸菌食中毒」の症状としては、「腸管出血性大腸菌」の場合は激しい腹痛や下痢、軽微な発熱があります。
下痢は最初水様で後から鮮血便になります。
重症化すると「溶血性尿毒症症候群」を起こすことがあります。
「毒素原性大腸菌」の場合は水様便の下痢や軽微な腹痛、嘔吐などがあります。
「腸管侵入性大腸菌」の場合は粘血便の下痢や発熱、嘔吐、腹痛などがあります。
「その他の病原大腸菌」の場合は水様便の下痢や腹痛の症状があります。

 

 

食中毒の原因菌の潜伏期間としては、腸管出血性大腸菌の場合が3日から7日となっています。
毒素原性大腸菌の場合が12時間から2日となっています。
腸管侵入性大腸菌の場合が2日から3日となっています。
その他の病原大腸菌の場合が2日から6日となっています。

 

 

食中毒の原因食品は家畜などの糞に汚染された食品や食肉、水などとなっています。
原因菌は病原大腸菌です。
病原大腸菌はヒトや動物の腸管の中や自然界に分布しています。
「O157」や「O111」などの腸管出血性大腸菌の場合、ベロ毒素を作りだすため少量の菌でも発症してしまいます。
毒素原性大腸菌の場合、エンテロトキシンという毒素を作りだしてコレラに似ている症状を起こします。
腸管侵入性大腸菌の場合、腸管の中の細胞に侵入をして赤痢に似ている症状を起こします。

 

 

病原大腸菌食中毒の予防方法としては、食品はしっかりと加熱してから食べることです。
食肉などを通じて他の食品が汚染されないように気をつけなければなりません。
調理器具の洗浄や消毒をしっかりと行うことは言うまでもありません。
食品は低温で保管します。
井戸水や貯水槽から水を使う場合には、滅菌処理をきちんと行い衛生管理を徹底してください。

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2012/12/25 10:28:32


「ボツリヌス食中毒」の症状としては、神経麻痺的な症状が現れます。
このボツリヌス食中毒で現れる特徴的な神経症状としては、視覚異常や言語障害や呼吸困難や嚥下などが挙げられます。

 

 

これらの神経症状が発症する前に、嘔吐や下痢や便秘などの症状がでることもあります。
ひどいときには死亡することもある食中毒です。
潜伏期間としては12時間から36時間となっています。
ボツリヌス食中毒の原因食品としては、缶詰や瓶詰の食品、いずし、レトルト食品などがあります。

 

 

ボツリヌス食中毒の原因菌は、ボツリヌス菌です。
海水や河川の泥水に生息しています。
海水や河川に生息している魚介類の中にもいます。
この菌は空気がないところで発育する嫌気性菌です。
食品の中に入り込んで増殖するときに毒素を作りだしていて、この毒素が食中毒の原因となります。
菌は耐熱性の芽胞があるので、とても熱に強いです。
低温でも発育することができるやっかいな菌です。

 

 

治療に関しては、呼吸を管理しながら対症療法をしながらウマ抗毒素の血清投与を行います。
食中毒を早期発見することにより早期に抗毒療法を開始できるため致死率を低下させることができます。

 

ボツリヌス食中毒の予防方法としては缶詰や真空パックの製品で膨張しているものを食べないことです。

 

調理するときには新鮮な材料をしっかり洗って使うようにしてください。
特に魚を調理するときには腸の内容物によって魚が汚染されないように気をつけてください。

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2012/12/24 10:27:52


「ウエルシュ菌食中毒」の症状としては、下痢や腹痛があります。
下痢は水様便です。
腹痛の症状は比較的軽めで一過性の場合が多いです。
潜伏期間としては、6時間から18時間となっていて一般的には12時間程度です。

 

 

ウエルシュ菌食中毒の原因食品は、大量に調理して長時間室温に保存されたような食品が多くなっています。
例えばカレーライスやシチューなど大量に作って作り置きできるようなものです。
その中の多くは食肉や魚介などを使って作られたものです。
食肉や魚介はウエルシュ菌の汚染率が高いのです。
原因菌はウエルシュ菌です。

 

 

ヒトや動物の腸管の中や下水や河川、海や耕地などの土壌にも広く分布しています。
ヒトや動物の大腸の中に常在しているのです。
この菌は耐熱性の芽胞によって非常に熱に強くなっています。
ウエルシュ菌は嫌気性菌で空気がないところでのみ発育できません。

 

 

ウエルシュ菌食中毒の予防方法としては、前日などに調理することを避けて加熱調理したものはできる限り早めに食べることです。
保存する場合は、加熱調理後できる限り早めに冷却して冷蔵保存を行うようにします。
加熱調理した食品が冷めていく過程でウエルシュ菌は急激に増殖します。

 

 

保存後に食べるときには、食べる前に再加熱して食べるようにしてください。
近年は大規模調理が増加しており、食肉を中心の食生活への変化などもありこのウエルシュ菌食中毒が増加傾向にあります。
予防に関しての知識を多くの人が持つことを望みます。

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2012/12/22 10:27:04


「黄色ブドウ球菌食中毒」の症状としては、激しい嘔吐、腹痛や下痢などがあります。
黄色ブドウ球菌食中毒の場合、発熱症状はありません。
一番の特徴は激しい嘔吐です。
潜伏期間は1時間から6時間で通常は3時間程度となっています。
原因食品としては、おにぎりや弁当、シュークリームなどの生菓子となっています。

 

 

原因菌は黄色ブドウ球菌です。
ヒトの手にあるあかぎれや化膿部位に分布しています。
また鼻の穴やのど、手や指、髪の毛などにもいます。
人以外の哺乳動物や鳥類の中にも広く分布しています。
黄色ブドウ球菌は食品の中で増殖します。
増殖の際にエンテロトキシンという食中毒の原因である毒素を作りだします。

 

 

菌自体は熱に弱いので容易に死滅しますが、エンテロトキシンが熱に非常に強くなっていて120℃で20分加熱したとしても破壊できません。
再加熱したとしても毒素を破壊することはできません。
食品は衛生的に扱って、調理してから長時間経過してしまったものは食べないようにしてください。
菌は5℃以下の環境にあれば増殖することはほとんどありません。

 

 

黄色ブドウ球菌食中毒の予防方法としては、手や指に傷がある場合調理をしないことです。
感染経路として最も大きなものが調理者の手指からのものなのです。
調理するときや盛り付けをするときには清潔な衣服で帽子やマスクなどをするのが望ましいです。
食品は冷蔵庫など5℃以下になるような低温の環境で保存するようにすることです。

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2012/12/21 10:26:26


「カンピロバクター食中毒」の症状としては、下痢や発熱や嘔吐などがあります。
下痢は水様性でときに粘血便になることがあります。
発熱は38℃〜39℃くらいです。
潜伏期間は2日から7日と他の食中毒に比べて期間が長くなっているのが特徴です。
治療すれば2日から5日程度で回復することができます。
しかしときには重症化して虫垂炎や腹膜炎などの症状があらわれることがあります。

 

 

カンピロバクター食中毒の原因食品としては、食肉や井戸水や沢水などとなっています。
原因菌はカンピロバクター・ジェジュニともうひとつカンピロバクター・コリがあります。
実際に検出される多くがカンピロバクター・ジェジュニとなっています。
この菌は動物の腸管の中や自然環境などに分布しています。
牛や豚や鶏などの家畜にプラス犬や猫などのペットの腸管の中に存在しています。

 

 

これらの動物の排泄物などから人に感染します。
加熱や乾燥への抵抗が弱くなっています。
この菌は10℃以下の低温状態にしても長時間生存できるため冷蔵庫に保管すればいいというわけではありません。
少量の菌でも食中毒を発症してしまいます。

 

 

カンピロバクター食中毒の予防方法としては、生肉は早めに調理すること、十分に加熱することが大切です。
調理済み食品と生肉は別々に保管した方がいいです。
使用する調理器具に関しては十分に乾燥させる必要があります。
井戸水や貯水槽の水を使う場合、滅菌を十分に行うなどの衛生管理に気をつけなければなりません。
生水は飲まないようにしてください。

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2012/12/20 10:25:47


「腸炎ビブリオ食中毒」の症状としては、激しい腹痛と下痢、発熱、嘔吐などがあります。
特に腹痛は上腹部に激しい痛みがあります。
便は水様血便になります。
発熱は軽微です。

 

 

まれにチアノーゼやショック、不整脈や低血圧などの症状を起こして死亡してしまうことがあります。
潜伏期間としては、10時間から24時間でときに2時間から3時間のこともあります。
一般的な治療法として、抗菌剤治療を行いますが、抗菌剤治療を行わなくても数日〜1週間ほどで改善します。

 

 

腸炎ビブリオ食中毒の原因となる食品は、海産生鮮魚介類やその加工品、二次感染源として漬けものが挙げられます。
漬けものは手や指、まな板、ふきんなどを介することで汚染食品となります。
原因菌は腸炎ビブリオ菌です。
食品中に混在していて生きたまま菌を摂取することで食中毒を発症します。

 

 

腸炎ビブリオ菌は海水由来の菌なので、海水中や海泥中にたくさん分布しています。
他の菌と比較するとかなり増殖速度が速いのが特徴です。
塩分濃度が2%から7%くらいが一番増殖の盛んに行われる濃度となっています。
海水由来なので、真水や加熱などに対しての抵抗性が弱くなっています。

 

 

予防方法としては、原因素材となる生鮮魚介類は10℃以下で保管すること。
調理する前に必ず素材を真水で洗浄すること。
タコやカニなどを調理するときには、中心温度を70℃にして1分以上加熱してください。
調理する際の器具は専用のものを使って、使用後は流水で洗って消毒も行ってください。

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2012/12/19 10:25:05


細菌性食中毒についてそれぞれ特徴と予防方法を知ってもらうために、具体的な例を挙げて説明していきます。
まずは「サルモネラ食中毒」についてです。

 

 

サルモネラ食中毒の症状としては、下痢と発熱と腹痛があります。
便は黒緑色の粘血便がでます。
熱は38℃〜40℃くらいの発熱があります。
発熱によって全身に倦怠感があり一般的に4日から5日で平熱となって回復します。

 

 

菌の潜伏期間としては、12時間から24時間となっています。
通常は1万個以上の菌で感染するのですが、乳幼児などは1000個以下の菌でも感染することがあるそうです。

 

 

原因食品として考えられるのは、鶏卵や食肉といった畜産食品やうなぎやスッポンなどがあります。
特に生卵を使った料理で感染することが多くなっています。

 

 

原因菌としては、サルモネラ属菌でヒトや動物や河川水などに分布しています。
ねずみや家畜、昆虫類や両生類などの動物を宿主として広く分布しています。
サルモネラ菌は熱には比較的弱いものの、乾燥には抵抗性があります。

 

 

予防方法としては、鶏卵や食肉を生で食べるのを避けて、しっかりと加熱して食べるようにすることが大切です。
一般的には60℃の熱で20分間加熱することによって死滅します。
鶏卵や食肉を調理する際に使った器具はその都度洗浄して消毒するようにしてください。
もちろん調理者の手もその都度しっかりと洗浄します。
10℃以下の環境ではほとんど菌が発育しないため食品の保管に関しては、冷蔵庫など低温な場所で保管することが必要です。

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2012/12/18 10:24:24


食中毒の9割を占める「細菌性食中毒」について詳しく説明します。
細菌性食中毒が「感染型食中毒」と「毒素型食中毒」に分類されることは先に述べた通りです。
「感染型食中毒」は、食品の中で増殖した菌が食品を摂取することで体内に摂取されて起こるものです。

 

 

摂取された菌によって腸管内粘膜が冒されてしまい、下痢や腹痛、発熱といった急性胃腸炎の症状が起こるのです。
菌が腸管に到達して、菌が増殖を始めて症状がでるまでに8時間から24時間程度の潜伏期間があります。

 

 

「毒素型食中毒」は、食品の中で菌が増殖するときに作られた毒素が食品を摂取することで共に体内に摂取されて起こるものです。
この毒素が腸管で吸収されて嘔吐などの症状が起こります。
毒素を体内に吸収することで症状がでてくるので、発熱などの症状は見られません。
潜伏期間は感染型よりも短くて30分から8時間程度、一般的には3時間程度となっています。

 

 

また感染型とは違って食品の中に生きた細菌がいるかどうかは問題ではなく、細菌によって作られた毒素が問題なのです。
現に殺菌して菌自体を死滅させていたのに、毒素が残っていたために起きてしまった食中毒があります。

 

 

次に細菌性食中毒の代表的な「サルモネラ食中毒」や「腸炎ビブリオ食中毒」、「カンピロバクター食中毒」。
「黄色ブドウ球菌食中毒」や「ウエルシュ菌食中毒」や「ボツリヌス食中毒」、「病原大腸菌食中毒」について詳しく説明していきます。

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2012/12/17 10:23:40


食中毒を予防するための「3原則」があります。
バイキンを「付けない」「増やさない」「殺す」です。

 

 

「付けない」とは、食中毒の原因となる細菌やウイルスなどは調理する際の素材、つまり野菜や肉や魚などについていることが多いのです。
素材についている微生物を手や調理器具などを通じて他の食品につけて汚染させてしまい食中毒の原因となってしまうことがあるのです。
そのため、手をよく洗い、調理器具をよく洗い、素材をよく洗うように気をつけることが大切です。
また肉を切る、魚を切る、野菜を切る際の調理器具を使い分けることも大切です。

 

 

「増やさない」とは、食中毒の原因となる微生物が食品についていたとしても、微生物が食品の中で増殖しなければ食中毒にはなりません。
細菌は4℃から10℃くらいの冷蔵庫の温度の中では増殖しにくいので、食品は冷蔵庫に保管するようにした方がいいのです。
冷やしたから菌が死ぬわけではありませんから油断は禁物ですが、室温保存するよりもはるかに危険性が低くなります。
生ものに関しては迷うことなく冷蔵庫へ入れて保管してください。
調理済みの食品は早めに食べることも必要です。

 

 

「殺す」とは、食中毒の原因となる微生物は「熱」に弱いものが多いです。
そのため仮に食品に微生物が付いていたとしてもしっかり加熱すれば殺すことができるのです。
加熱が不十分な場合、食中毒を起こす可能性があるため注意しなければなりません。
また食器や調理器具などは、洗剤で洗うだけではなく洗った後に熱湯消毒したり、塩素系漂白剤につけたりして消毒する必要があります。

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2012/12/15 10:23:02


食中毒はアレルギー性のものもあります。
その1つが「ヒスタミン食中毒」です。
ヒスタミンを大量に含んでいる魚介類を食べることで起こす食中毒です。
摂取してから早くて数分、長くても3時間以内に悪心や嘔吐や下痢、腹痛や頭痛、めまい、じんましん、舌や顔面の腫れといった症状が現れます。

 

 

多くの症状がありますが、実際に現れるのはこのうちの2個か3個の症状です。
症状は長くても1日程度で自然治癒していきます。
どの症状がでるのかは摂取したヒスタミンの量や人によって違いがあります。
心臓や呼吸器などに疾患がある人の場合重症化する危険があるので注意しなければなりません。
一般的に魚肉中に500μg/g以上ヒスタミンが蓄積されていると食中毒を起こすと言われています。
しかし感受性が強い人ならば50μg/gでも発症する人がいます。

 

 

魚肉の中でも食中毒の原因となるのは、マグロやサバなどの血合いが濃い赤身魚が中心です。
刺身だけではなく、イワシの干物やサンマの干物、サバの缶詰などでも起きています。
赤身魚には筋肉の中にヒスチジンというアミノ酸の一種が含まれています。
魚を室温で保存することによってこのヒスチジンがヒスタミンに変える力がある酵素が増殖してしまうのです。

 

 

魚がまだそこまで腐っていないにも関わらず大量にヒスタミンが含まれていることもあり、気がつかずに食べてしまって食中毒になることもあります。
ヒスタミン食中毒の原因菌はもともと人や動物の腸の中にいる菌です。
そのため細菌の汚染は魚が水揚げされてから起こっていることになります。

 

 

サバなどを食べて「サバアレルギー」になる人もいます。
ヒスタミン食中毒なのか食物アレルギーなのか区別することも大切です。
症状が良く似ているので、医療機関を受診して皮内テストをして自分の体質を知っておくといいと思います。

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2012/11/19 10:43:27


食中毒を分類すると、「細菌性食中毒」「ウイルス性食中毒」「自然毒食中毒」「化学性食中毒」「原虫等による食中毒」に分けられます。

 

「細菌性食中毒」は食中毒全体の9割を占めるもので、細菌が原因となって起こる食中毒です。
細菌性の中でも「毒素型」と「感染型」に分かれます・
「毒素型」は食べ物の中で細菌が毒素を作りだしてそれを食べることによって起こるものです。
「黄色ブドウ球菌」や「ボツリヌス菌」や「セレウス菌」などがあります。
「感染型」は体内に細菌が入っていき、人間の腸の中で増殖したり、毒素を作りだしたりして起こるものです。
「サルモネラ」や「腸炎ビブリオ」や「赤痢菌」や「腸管出血性大腸菌」などがあります。

 

「ウイルス性食中毒」は飲食物を介してウイルスが体内に入り食中毒を起こすものです。
「ノロウイルス」や「A型肝炎ウイルス」などがあります。

 

「自然毒食中毒」はもともと植物や動物などに含まれている有害物質を体内に摂取することで起こるものです。
「植物性」のものには、毒キノコやジャガイモの芽などがあります。
「動物性」のものには、ふぐ毒や貝毒、シガテラ毒などがあります。

 

「化学性食中毒」は飲食物に有害な化学物質などが含まれていてそれを体内に摂取することで起こるものです。
「農薬」や「重金属」などがあります。

 

「原虫等による食中毒」は飲食物に原虫などが含まれていてそれを体内に摂取することで起こるものです。
「原虫」や「真菌」などがあります。

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2012/11/17 10:21:51